水漏れの原因はドレンだけではない。見落としやすい施工ポイント
水漏れ=ドレン不良と決めつけると、原因を外すことがある
エアコン工事で水漏れが起きたとき、真っ先に疑われるのはドレンです。もちろん、ドレンホースの逆勾配や詰まり、接続不良は定番の原因ですし、実際にそこが悪さをしている現場は少なくありません。ですが、現場を長くやっていると分かるのは、水漏れの原因はドレンだけではないということです。そこを決めつけてしまうと、本当の原因を取り切れず、再訪問や再クレームにつながりやすくなります。
メーカーの据付説明書でも、ドレン配管の適正施工だけでなく、屋内部のドレン配管の断熱、冷媒配管への断熱、機内での接続位置、そして施工不備全般が水漏れの原因になることが繰り返し示されています。つまり、水漏れは「排水の問題」だけではなく、「結露の問題」「据付の問題」「周辺施工の問題」として捉えたほうが、実際の現場には合っています。
冷媒配管の断熱不足は、想像以上に水を呼ぶ
見落としやすい施工ポイントのひとつが、冷媒配管まわりの断熱です。室内機からの水漏れというと、どうしてもドレンパンから排水される水ばかりに意識が向きますが、実際には冷媒配管の表面で発生した結露水が壁内や化粧テープの中を伝って漏れてくることがあります。これが厄介なのは、見た目だけだと「室内機から水が出ている」ように見えることです。
公式の据付資料でも、ガス管・液管の両方に確実に断熱を行わないと水漏れの原因になると明記されています。さらに、高湿度環境では通常以上の断熱厚みが必要になるケースも示されています。夏場の高湿度現場や、気密性が高く湿気のこもりやすい部屋では、この差がそのまま不具合の差になります。つまり、配管を通して、保温材を巻いて、テープで仕上げれば終わりではありません。継ぎ目が甘くないか、曲がり部分で断熱材が痩せていないか、壁貫通部のところで露出が出ていないか。こういう細かい部分まで見て初めて、水漏れを防ぐ施工になります。
壁貫通部とスリーブまわりの処理が甘いと、漏れて見える
もうひとつ、現場で勘違いされやすいのが壁貫通部まわりです。穴の勾配が甘い、スリーブまわりの気密処理が弱い、配管穴から外気が入り込む。こうした状態だと、壁内や配管まわりに結露が起きて、結果として室内側に水が回ることがあります。これも見た目だけだとドレン不良に見えやすいのですが、実際は排水ではなく結露や外気侵入が原因になっているケースです。
特に、配管穴が水平気味になっている現場や、貫通部のパテ処理が甘い現場は要注意です。夏の冷房時は、冷えた配管まわりに湿った空気が触れるだけで結露しやすくなります。しかも、この手の不具合は試運転の短時間では出にくいことがあります。引き渡し時は問題なく見えても、数時間運転したあとや、湿度の高い日にだけ症状が出ることもあるので厄介です。だからこそ、見えているドレンだけではなく、見えていない空気の流れや湿気の回り方まで意識した施工が大切です。
室内機の据付がわずかに狂うだけで排水は不安定になる
室内機の水平不良も、かなり見落とされやすいポイントです。極端に傾いていれば誰でも気づきますが、問題なのは「少しだけ狂っている」ケースです。わずかな傾きでも、ドレンパン内の水の集まり方が変わり、片側に水が残りやすくなります。その結果、送風の影響や水の跳ね返りで、吹出口まわりから漏れて見えることがあります。
このタイプの不具合は、施工者本人が「これくらいなら大丈夫」と思ってしまいやすいところが危ないです。現場では壁自体が真っすぐでないこともありますし、見た目に合わせて本体を付けた結果、実は排水方向に不利な角度になっていることもあります。だからこそ、感覚ではなく、排水を意識した据付確認が大事になります。水平器で見ることはもちろんですが、最終的には試運転時の排水の流れ方まで見て判断する意識が必要です。三菱電機の据付資料でも、機内でのドレン接続やドレン配管施工の不備が露つきや水漏れの原因になると示されています。
ドレンパンや熱交換器まわりの汚れも、水の流れを変えてしまう
施工不良だけでなく、内部の汚れや薬剤残りが水漏れの引き金になることもあります。特に、簡易的な洗浄スプレーの使用後に、水の流れ方がおかしくなる事例はメーカー側も注意喚起しています。流し切れなかった汚れや薬剤がドレンパンや排水経路に残ると、詰まりだけでなく、水の表面張力や流れ方そのものが変わり、吹き出し口への水飛びや漏れの原因になることがあります。さらに、薬剤の影響でコーティング劣化や部材へのダメージが起こる可能性も指摘されています。
ここで大事なのは、「工事後すぐの水漏れ=施工だけが原因」と決めつけないことです。前回の洗浄歴、リフォーム直後かどうか、室内の粉じんやワックス成分の有無など、使用環境の情報もかなり大事です。実際、メーカー資料には、新築やリフォーム時の揮発成分が付着し、水漏れや露飛びの原因になることがあると書かれています。つまり、水漏れの切り分けは、機械だけを見ても不十分なことがあるわけです。
「とりあえずドレン掃除」で終わらせない業者が信用を積み上げる
自分は、水漏れ対応が上手い業者ほど、最初から原因をひとつに決めつけないと思っています。ドレンを確認するのは当然ですが、その先で断熱、据付、貫通部、室内環境まで見られるかどうかで、対応の質が変わります。逆に言えば、毎回ドレンだけ触って終わる対応をしていると、再発したときに一気に信用を落とします。
現場の仕事は、派手な技術よりも、こういう見落としを潰せるかどうかで差がつきます。水漏れは一件一件の金額が大きいトラブルではないかもしれませんが、お客様の印象にはかなり残ります。床や家具を濡らせば、それだけで施工全体の評価が下がります。だからこそ、水漏れを「よくあるクレーム」で済ませず、再発させない視点で施工することが大切です。
最後に
エアコンの水漏れは、ドレンだけを見ていても防ぎ切れません。冷媒配管の断熱不足、室内機のわずかな据付不良、壁貫通部の処理の甘さ、内部汚れや使用環境の影響。こうした要素が重なることで、はじめて漏れとして表に出てくることがあります。メーカーの据付資料や注意喚起を見ても、水漏れの原因は排水ひとつに限られていません。
だから現場では、ドレンだけを直すのではなく、「なぜここで水が出たのか」を一段深く考えることが大事です。その積み重ねが、クレームを減らし、取引先からの信頼を増やし、結果として仕事が切れない業者につながっていくと自分は思います。
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