エアコン工事業者が1班から2班へ事業を拡大するには?業務委託先選びと仕事量の考え方
エアコン工事の仕事を続けていると、「自分一人で回るのではなく、もう1班増やしたい」「従業員や応援業者を増やして、もっと仕事を受けられる体制にしたい」と考えるタイミングが出てきます。
特に夏の繁忙期になると、自分一人では対応できないほど依頼が集中し、「人がいればもっと売上を伸ばせたのに」と感じた経験があるエアコン工事業者様も少なくないでしょう。
しかし、1班から2班、3班へ施工体制を広げるときに重要なのは、単純に人を増やすことではありません。
安定した仕事量がなければ、人員を増やしたことで固定費や管理負担だけが増えてしまう可能性があります。
だからこそ、エアコン工事業者が事業を拡大するときには、「人を増やすこと」と同時に「安定して仕事を確保できる業務委託先を増やすこと」が重要になります。
1人で施工していると売上には限界がある
エアコン工事は、技術力だけで売上を無限に伸ばせる仕事ではありません。
1日に施工できる件数には限界があります。
標準的なルームエアコン取付工事だけであっても、現場間の移動、駐車場所の確認、養生、既設エアコンの取り外し、室内機・室外機の設置、配管接続、真空引き、試運転、お客様への説明など、多くの工程があります。
さらに、専用回路工事、電圧切替、コンセント交換、配管延長、化粧カバー、屋根置き、壁面置き、高所作業、隠ぺい配管などが加われば、1現場に必要な時間は大きく変わります。
経験豊富な職人であっても、1日に施工できる時間そのものを増やすことはできません。
そこで売上規模をさらに大きくしたい場合、「自分自身の施工件数を増やす」という考え方から、「施工できる班数を増やす」という考え方へ変えていく必要があります。
これは、エアコン工事の一人親方が事業者へ成長していく大きな転換点でもあります。
2班目を増やす前に確認したいのが仕事量
施工班を増やすときに最も注意したいのが、仕事量です。
繁忙期の7月や8月だけを基準にしてしまうと、「これだけ仕事があるなら人を増やしても問題ない」と感じやすくなります。
しかし、エアコン工事は季節によって依頼件数に差が出やすい仕事です。
繁忙期に2班、3班で回せるほど仕事があっても、その体制を秋や冬まで維持できるとは限りません。
そのため、事業を拡大するときは「繁忙期に何件あるか」だけではなく、「年間を通してどの程度の仕事を確保できるか」という視点が重要です。
自社だけで営業して案件を確保する方法もありますが、一人親方や少人数の施工会社の場合、現場対応をしながら営業、見積もり、電話対応、請求、入金管理、人材育成まで行うのは簡単ではありません。
そこで活用しやすいのが、エアコン工事の業務委託です。
複数の取引先を持っておくことで、自社の施工能力に合わせて仕事量を調整しやすくなり、事業拡大のリスクを抑えやすくなります。
「仕事を増やしてから人を増やす」という考え方
エアコン工事の事業拡大では、「人を採用してから仕事を探す」よりも、「仕事量を確保できる見通しを立ててから施工体制を増やす」ほうが経営は安定しやすくなります。
特に業務委託の場合、取引先によって依頼される件数やエリア、繁忙期と閑散期の差は異なります。
そのため、新しい業務委託先を探す際には、単価だけを見るのではなく、自分の施工エリアでどの程度の仕事量があるのか、自分の施工体制を増やした場合にも案件を任せてもらえるのかまで確認しておくことが大切です。
「現在は1班ですが、将来的には2班に増やしたい」
このような相談から始めても問題ありません。
今すぐ大規模に稼働する必要はなく、自分の現在の施工能力に合わせて仕事を受けながら、徐々に事業を拡大していく方法もあります。
エアコン工事は「職人」から「事業者」へ成長できる仕事
エアコン工事の大きな魅力の一つは、技術職でありながら事業を拡大できることです。
最初は自分一人で始めたとしても、経験を積み、仕事量を増やし、後輩や従業員を育てていけば、2班、3班と施工体制を広げていくことができます。
もちろん、人数が増えれば管理することも増えます。
施工品質の管理、お客様対応、工具や車両の準備、安全管理、工事写真、伝票管理、報告方法など、自分だけで施工していたときには意識しなかった部分も重要になります。
しかし、こうした仕組みを一つずつ整えていくことで、「自分が施工した分だけ売上になる働き方」から、「組織として仕事を受けられる事業」へ成長していくことができます。
これはエアコン工事という仕事の大きな可能性だと考えています。
2班目を育てるなら施工品質の共有が重要
エアコン工事で班を増やす際、仕事量と同じくらい大切なのが施工品質です。
自分自身であれば当たり前に確認していることでも、新しく入った職人には伝わっていない場合があります。
例えば、室内機の水平確認、ドレン勾配、フレア加工、トルク管理、真空引き、配管接続部の確認、化粧カバーの仕上がり、貫通部の処理、室外機の設置状態、試運転、お客様への取扱説明など、エアコン工事には多くの確認項目があります。
事業を拡大するほど、「誰が施工しても一定以上の品質を維持できる状態」を作ることが重要になります。
施工品質が安定すれば、取引先から任せてもらえる仕事量を増やしやすくなります。
逆に班数だけ増やして品質管理が追いつかなければ、手直しや再訪問が増え、結果として利益を圧迫してしまいます。
売上を伸ばすために人を増やしたのに、再訪問やクレーム対応に時間を取られて利益が減ってしまっては意味がありません。
「施工班を増やすこと」と「施工品質を維持すること」は、必ずセットで考える必要があります。
エアコン以外の仕事を覚えることも事業拡大につながる
年間を通して施工班を維持するためには、エアコン工事以外の技術を身につけておくことも有効です。
住宅設備の現場では、電気工事、水回り設備、給湯設備、換気設備、住宅リフォームなど、エアコン工事で身につけた経験を生かせる分野が数多くあります。
特に閑散期に対応できる工事の種類を増やしておけば、エアコン需要が落ち着く時期でも施工班を稼働させやすくなります。
一つの技術だけに依存するのではなく、対応できる工事を増やしていくことは、売上を伸ばすだけでなく事業の安定にもつながります。
「エアコン工事を極める」という道もあれば、「エアコン工事を軸に住宅設備全般へ仕事を広げる」という道もあります。
自分が将来どのような会社にしたいのかによって、必要な仕事や技術を考えていくことが大切です。
業務委託先は単価だけで決めない
エアコン工事の業務委託先を探すとき、工事単価はもちろん重要です。
しかし、これから施工班を増やしたい業者様の場合、単価以外にも確認しておきたいことがあります。
実際にどの程度の仕事量があるのか。
どのエリアに案件が多いのか。
自分の施工体制が増えたときに仕事量を増やせるのか。
施工中に判断が難しい現場が出たとき相談できるのか。
閑散期にも案件を相談できるのか。
長期間仕事をしていくのであれば、このような部分も重要になります。
業務委託は、単純に「仕事を発注する会社」と「施工する業者」という関係だけではありません。
お互いが長く仕事を続けるためには、施工会社が成長することも重要です。
施工班が増えれば対応できる件数が増えます。
対応エリアが広がれば、新しい仕事を受けられる可能性も高くなります。
技術者が育てば、難しい工事にも対応できるようになります。
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