エアコン工事における土壁への穴あけ作業のポイント|失敗しないためのコツと注意点
エアコン取付け工事の現場って、本当に一つとして同じ条件の家はありませんよね。とくに昔ながらの住宅や和室に多い「土壁(どかべ)」が相手だと、いつも以上に慎重さが求められます。今回は、そんな土壁に穴をあけるときの注意点やコツについて、実体験ベースで詳しくお伝えしていきます。
これからエアコン協力業者として現場を増やしていきたいという方にとっても、必ず役立つ内容になっています。ぜひ参考にしてみてください。
そもそも「土壁」とはどんな壁なのか?
まずは基本の確認から。土壁とは、木舞(こまい)という細い木を編んだ下地に、土と藁を混ぜたものを塗り重ねて仕上げた伝統的な日本の壁のこと。漆喰で仕上げてあるものもあります。見た目は柔らかそうに見えるんですが、実際はかなり脆く、下手に衝撃を与えるとパキッと大きく崩れてしまうこともあるという、なかなかデリケートな壁です。
土壁に穴をあけるリスク
エアコンの取付けでは、室内機と室外機をつなぐために配管穴(スリーブ)をあける必要がありますが、土壁に関してはこれが一筋縄ではいきません。
なぜなら、以下のようなリスクがあるからです。
- 穴をあけた瞬間に土壁が崩れてしまう
- 表面の漆喰や塗装がひび割れる
- 想定より広範囲に損傷が広がる
- 貫通穴のまわりがボロボロになって固定できない
特に、雑にやると室内側の壁一面が「ザラザラ〜ッ」と崩れ落ちるなんてことも珍しくありません。こうなると補修だけでも一苦労。下手をすればお客様との信頼も失いかねません。
土壁への穴あけは「下準備」が命
このタイプの壁に穴をあけるとき、一番大事なのは「下準備」です。準備を怠れば、ほぼ100%トラブルになります。以下の手順で、丁寧に進めるのが基本です。
まず、位置決めはしっかり時間をかけて。土壁は一度崩すとやり直しが効きません。できるだけ柱や間柱の間を避けて、安定した場所を見つけることが第一。
次にマスキングテープや養生テープで周囲をしっかり保護します。これでヒビの広がりや崩れをある程度抑えられます。
穴あけには「振動」を与えないこと
ドリルでガリガリやるのが一般的ですが、土壁に対して電動ドリルの強い振動は大敵です。なので、振動ドリルやインパクトドライバーは極力避けた方がいいです。
理想は、先端を尖らせた千枚通しや鉄棒などで「手動で中心穴を空ける」こと。少しずつ慎重に、回転ではなく「押し切る」ようなイメージでゆっくり進めていきます。
その後、小さめのホールソーやコアドリルで外から中へ向けて徐々に掘っていくと、内側への崩壊を防げます。可能なら壁の両面から慎重に掘るのが理想です。
スリーブの固定も工夫が必要
仮にうまく貫通できても、土壁は強度が低いのでスリーブ(配管用の筒)をそのままはめ込んでも固定力が弱く、グラグラになることがあります。
その場合は、パテやシリコン、速乾ボンドを併用して固定したり、周囲を木材やベニヤで囲って補強してからスリーブを通すといった工夫が必要です。
また、外壁側がモルタルや漆喰仕上げであれば、そちら側からしっかり固定する方法も有効です。内壁側は極力いじらず、外からコントロールするのが土壁では有利です。
「失敗しない」ためには経験と情報共有が大事
土壁のような特殊な構造の現場では、経験値がものを言います。でも、はじめての現場でも慌てないように、事前に工務店さんや管理会社さんから「壁の構造がどうなっているか」を確認しておくことが大切です。
また、自社内でこうした情報や成功例・失敗例を共有する文化があると、対応力がぐっと上がります。弊社でも、新人のうちは先輩に同伴して土壁案件を実地で学ぶようにしています。こうした育成環境を整えておくことで、どんな現場でも安心して任せられる業者になることができます。
土壁案件は「できる業者」と「できない業者」で差がつく
正直な話、量販店経由のエアコン工事でも「土壁だからやめておこう」という業者さん、けっこう多いです。でも、だからこそ対応できる業者にはチャンスが広がるんです。
丁寧に扱えば土壁でも問題なく施工はできますし、そうした案件をこなせると「対応力のある業者」として評価も上がり、次の仕事につながっていきます。
まとめ|土壁の穴あけは丁寧さと配慮がカギ
土壁への穴あけは、いつもの工事とは少し違う「技術と気配り」が求められます。でも、それをしっかり意識して取り組めば、決して怖がる必要はありません。
施工ミスが起きやすいからこそ、事前準備・養生・穴あけの方法・スリーブの固定方法まで細かく対策しておくことが重要です。
そして何より、「お客様の大切な家に傷をつけない」という気持ちを持って施工すること。これが信頼につながり、次の仕事にもつながります。
土壁のような難しい現場をこなすことで、業者としてのレベルアップにもつながります。「他社で断られた案件も対応できる」そんな施工力がある業者は、今後ますます重宝されます。
協力業者として一緒に成長していける方、ぜひお声かけください。
エアコン工事業で稼ぐためには、短期的な利益を追うだけでなく、長期的な信頼や安定収入を得るための基盤作りが重要です。丁寧な対応と技術力を武器に、継続的に成長できる環境を構築しましょう。
適切な施工と定期的なメンテナンスを行うことで、ガス漏れのリスクを大幅に減らすことができます。施工業者としては、確実な作業と信頼性の高いアフターサポートを提供することで、お客様の満足度を向上させることが可能です。
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