エアコン工事 二段置き工事で気をつけるべき“あのポイント”とは?
エアコン工事を数多くこなしている業者であれば、一度は経験する「二段置き工事」。とくに集合住宅や狭小地など、限られたスペースを有効活用するために選ばれるケースが多いですが、正直なところ、通常の設置と比べて“難易度は一段上”です。ちょっとした施工ミスが大きなクレームや事故につながるリスクもあるため、細かい配慮と丁寧な作業が求められます。
では、二段置き工事において「ここをおさえておかないと危険!」という“あのポイント”とは何か?実際の現場の目線で、注意すべき点や施工のコツをまとめていきます。
二段置きとはどういう設置か?
まず、二段置き工事とは、エアコンの室外機を縦に二段重ねて専用の架台に設置する工事を指します。主に以下のような状況で選ばれる工法です。
- 狭小住宅などで地面のスペースが限られている
- ベランダなどに室外機をまとめて設置する必要がある
- 隣地との境界が狭く、横置きでは排熱効率に問題が出る
便利な反面、重量の問題や振動、風通し、排水など、複数の懸念点があるのも事実です。
最大のポイントは「架台の強度と固定方法」
二段置き工事で最も気をつけるべきポイント、それは「架台の強度と固定の確実さ」です。
エアコンの室外機は、機種にもよりますが平均で30kg前後。これを2台積めば60kg以上になります。しかも、コンプレッサーが稼働するたびに微細な振動が発生します。この振動を長年受け続けることを想定した設置でなければ、ビスのゆるみや架台のたわみに繋がり、最悪の場合、上段の室外機が落下する危険もあります。
また、ベランダや屋上など、風の影響を受けやすい環境では、台風シーズンに備えてしっかりしたアンカー固定が必要です。「据置型」ではなく、「壁面固定型」や「ボルト止め型」の架台を選ぶだけでも安全性が格段にアップします。
配管の長さ・曲げ・ドレンの取り回しも要注意
室外機が上下に並ぶことで、配管やドレンの取り回しも複雑になります。下段の室外機の冷媒配管が上段の配管に干渉したり、曲げがキツくなったりすると、施工後すぐに冷媒漏れやガス詰まりのリスクが出てきます。
また、ドレンホースも注意が必要です。とくに雨風が入りやすいベランダや屋外では、しっかりとした排水勾配を取らないと、逆流や詰まりによる水漏れが発生します。これもクレームの火種になりやすいので、下見段階でしっかり配管ルートと勾配の確保を考えておくべきです。
振動・騒音対策は近隣トラブル防止に直結
意外と見落とされがちなのが、騒音と振動の対策です。室外機を縦に積むと、振動が上下方向に伝わりやすくなり、上段の室外機の振動が下段に共振したり、架台を通して建物自体に響くことがあります。
そのため、以下のような振動対策が非常に効果的です。
- 防振ゴムの使用(特に架台と室外機の接触部)
- 架台自体に防振構造のあるタイプを選定
- 壁面固定時は、下地やアンカーの材質を選ぶ
とくに木造や鉄骨住宅では共振しやすく、室内で「ブーン」という低周波音として聞こえることもあります。これは住民にとってストレスになるので、最初からトラブル防止を意識した設計が大切です。
施工後の点検と“揺らしチェック”は必須
すべての施工が完了したあと、見た目にきれいに仕上がっていても油断は禁物です。最後に必ず行ってほしいのが「揺らしチェック」。室外機を実際に手で揺らしてみて、ガタつきや異音がないか確認することです。
とくに上段の室外機は、設置が甘いとほんの少しの揺れが積み重なって、1年後に大きなズレやボルトの緩みにつながります。また、施工写真を記録として残すのも、あとあと万が一のときのトラブル対応に役立ちます。
また、設置後すぐに試運転を行い、振動の発生や異音、排水の流れなど、運転中の挙動をチェックしておくことも忘れずに行いたい工程です。
安全性を確保した“安心できる二段置き”が信頼を生む
二段置きの工事は、「ただ積むだけ」ではありません。構造物としての安定性、冷媒の流れ、ドレン排水の処理、そして見えない部分の安全性までを考えた施工が求められます。
しっかりとした知識と経験を持った業者であれば、お客様に対しても「これはこういう理由でこう設置しています」と自信を持って説明できますし、結果的にそれが信頼につながります。
現場では、「少し面倒だな」と思っても、そこを手を抜かずにやりきることが、次の案件にもつながっていくものです。逆に、二段置きでクレームをもらってしまうと、その影響は次の案件にも及ぶことがあります。
業者間の差が出やすい工事だからこそ、「お、ここの業者はちゃんとしてるな」と思わせるチャンスでもあります。安全性、施工精度、見た目の仕上がり、どれをとっても誤魔化しがきかない分、技術者としての腕が問われる現場。それが二段置き工事だといえるでしょう。
エアコン工事業で稼ぐためには、短期的な利益を追うだけでなく、長期的な信頼や安定収入を得るための基盤作りが重要です。丁寧な対応と技術力を武器に、継続的に成長できる環境を構築しましょう。
適切な施工と定期的なメンテナンスを行うことで、ガス漏れのリスクを大幅に減らすことができます。施工業者としては、確実な作業と信頼性の高いアフターサポートを提供することで、お客様の満足度を向上させることが可能です。
!
協力業者様の成長は、私たちの成長の源。
そして私たちの成長は、協力会社さまの成長につながる、そんなウィン・ウィンの共存共栄の関係こそが、事業運営を営む中で最も重要視すべきことだと考えています。
自社の成長を加速させるためにも、協力業者様を全力で支援することをお約束いたします。
株式会社APJを支えてくれる協力業者様に深く感謝を込め、業務を通じて協力業者の皆さまの人生が豊かになるお手伝いをしたい。
エアコン工事協力業者様からのご応募をお待ちしております。
All People Joy ― 全ての人に喜びを
TEL:0120-870-807
MAIL:info@n-apj.co.jp